2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

当然の道はすべて実行するのである吉田松陰

「人間が 生まれつき持っているところの 良心の命令、 道理上かくせねばならぬ という当為当然の道、 それは すべて 実行するのである」吉田松陰(近藤啓吾 全訳注)『講孟箚記(上)』講談社、P32 ブログ内検索Amazon最安値でセンスの光る古本屋【ふぃでりお…

ノーベル賞を取りたいですか、「拒否します」

「ただ、一九七○年九月十四日、朝日新聞の記者(当時)、森本哲郎のインタビューを受けたおり、ノーベル賞を取りたいですか、という質問に対して三島は、取りたいかそうでないかについては答えず「拒否します」と返答している。「百五十年前、ロシアに負けて、…

死は観念である、生は想像である、

「死は 観念である、 と私は書いた。 これに対して 生は何であるか。 生とは想像である、 と私はいおうと思う」三木清 「死について」『人生論ノート』 ブログ内検索Amazon最安値でセンスの光る古本屋【ふぃでりお書店】を出店中です。コトバを探す(例えば…

アイデンティティ・ゲームを突破した気持ちになれた

「詰まるところ、 私にとって、 私の存在の始まりと私の存在の終わりは、 思考不可能で表象不可能な外部である ということになる。 その意味において 不可能なるものが、 私を私たらしめている他者である ということになる。 私の同一性を保証するのは、 不…

『詩を書く少年』詩はまったく楽に、次から次へ、

「詩はまったく楽に、 次から次へ、 すらすらとできた。 学習院の校名入りの 三十頁の雑記帳はすぐ尽きた。 どうして詩がこんなに 日に二つも三つもできるのだろうと 少年は訝かった。 一週間病気で寝ていたとき、 少年は「一週間詩集」というのを編んだ。 …

柳田の書き方はアレゴリカルですよ。

「柄谷 …彼と柳田の「神」は違う。折口はそれを自覚していた。柳田の神は、そのへんの小さな神社の神様、つまり先祖神なんですよ。三浦 柳田のほうがアレゴリカルで、折口のほうがシンボリカルなんだね。だから折口のほうが日本的なものに対応していくわけだ…

『ゲマインシャフトとゲゼルシャフト』より引用

「虚栄心は 他人を 鏡 として使用し、 利己心は 他人を 道具 として使用する。」フェルディナント・テンニエス 『ゲマインシャフトとゲゼルシャフト』フェルディナント・テンニエスって? ブログ内検索Amazon最安値でセンスの光る古本屋【ふぃでりお書店】を…

乗り越えるべき旧い小説さえ私は持っていなかった

「新しい小説を 目指したためではなく、 乗り越えるべき 旧い小説さえ、 私はほとんど 持っていなかった のである。」安部公房 『終りし道の標べに』改版あとがき とはいうものの、である。言葉というものの恩恵にあずからんとする小説家である以上は、誰か…

言葉さえ美しければよいのだ。そうして毎日、

「詩は あらゆるものと 別物である。 彼は 微妙な嘘をついていた詩によって、 微妙な嘘のつき方を おぼえた。 言葉さえ美しければ よいのだ。 そうして毎日、 辞書を丹念に 読んだ。」三島由紀夫 『詩を書く少年』 ブログ内検索Amazon最安値でセンスの光る古…

翻訳者は最初から失敗する運命なのです。

「…翻訳者は その定義からして 失敗するということです。 翻訳者は 原作と同じことはできないのです。 どんな翻訳も その原典に対しては 2次的なものであり、 翻訳者は それゆえに最初から 失敗する運命なのです。」ポール・ド・マン 「結論:ヴァルター・ベ…

“エロイエロイラマサバクタニ!”

「三時に、 イエスは大声を出して “エロイエロイラマサバクタニ!” と叫ばれた。 訳すると、 “神よ、神よ、なぜ私をお見捨てになりましたか!”」『マルコによる福音書』15章34節 アラム語の音写より 『旧約聖書』「詩編」22編からの引用 ブログ内検索Amazon…

インスピレーションを信じないというのではない

「父は、 皆が芸術家というものに対して 抱いている一般のイメージとは およそ遠いタイプでした。 理屈をこねる事を嫌い、 どちらかと言うと 単純な人でした。 そして何よりも 大切なのは仕事をする事、 続ける事、 インスピレーションを信じない というので…

麗子は咽喉元へ刃先をあてた。一つ突いた。浅かった

「麗子は咽喉元へ 刃先をあてた。 一つ突いた。 浅かった。 頭がひどく熱して来て、 手がめちゃくちゃに動いた。 刃を横に強く引く。 口のなかに温かいものが 迸り、 目先は 吹き上げる血の幻で真赤になった。 彼女は力を得て、 刃先を強く 咽喉の奥へ刺し通…

牛乳ってのはね、生きてるもんだろ?分る?

「……負けちゃいられねえよなあ ……勝負だもんなあ ……負けるために、 勝負してるわけじゃねえんだからなあ ……あ、これ、昨日の牛乳じゃないか! だめだよ、 しようがねえなあ、 いくら冷蔵庫にいれておいたって、 だめなんだよ。 牛乳ってのはね、 生きてるも…

手紙を待つような調子で戦争を語る

「戦争が、 そんなふうに、 まるで 誰かの手紙でも待っているような調子で 語られるということ自体が、 なんとも痛々しく、 やり切れない雰囲気を かもしだす。」 安部公房 『他人の顔』 ブログ内検索Amazon最安値でセンスの光る古本屋【ふぃでりお書店】を…

真理を知らないものはただの馬鹿

「真理を知らないものは ただの 馬鹿者です。 だが、 真理を知っていながら それを虚偽 というものは 犯罪人だ!」ブレヒト 『ガリレイの生涯』これは

誰がそういったか、よりも、いわ

「誰がそういったか、 をたずねないで、 いわれていることは 何か、 に心を用いなさい。」トマス・ア・ケンピス 『キリストにならいて』

ひだを通り抜けて、とうとうおま

「はるかな迷路のひだを通り抜けて、 とうとうおまえがやってきた。 「彼」から受け取った地図をたよりに、 やっとこの隠れ家にたどりついた。 たぶん、 いくらか酔ったような足取りで、 オルガンのペダルのような音をたてながら、 階段を上りきった、 とっ…

君は僕の心臓の一部だ

「アリエッティ、 君は 僕の心臓の 一部だ」映画『借り暮らしのアリエッティ』より 翔の台詞子どもと一緒に見た映画。

私は煙草を喫んだ。生きようと私

「ポケットをさぐると、 小刀と手巾に包んだ カルモチンの瓶とが出て来た。 それを 谷底めがけて投げ捨てた。 別のポケットの煙草が 手に触れた。 私は煙草を喫んだ。 一ト仕事を終えて 一服している人が よくそう思うように、 生きようと 私は思った。」三…

わたしは夕な夕な窓に立ち椿事を

「わたしは夕な夕な 窓に立ち椿事を待った、 凶変のどう悪な砂塵が 夜の虹のように町並の むこうからおしよせてくるのを。」三島由紀夫 「凶ごと」

コトバをエラブ?

タラタラ引用ばかりしてたら、こんなにたまったので、ここいらで還元!TPOに合わせてコトバをチョイス!小説や批評の書き出しだけ集めてみました。クリックすると小説や評論の書き出しの引用が出てきます。※気が向いたらちょこちょこ増やしてゆきます。◇…

ああ今の東京、昔の武蔵野。

「ああ今の東京、昔の武蔵野。 今は錐も立てられぬほどの賑わしさ、 昔は関も立てられぬほどの広さ。 今 仲の町で遊客に睨みつけられる烏も 昔は海辺四五町の漁師町で わずかに活計を立てていた。」山田美妙 『武蔵野』 冒頭書き出し Amazon最安値でセンスの…

人は自ら愛するをもって敗るるぞ

「総じて人は 己れに克つを もって成り、 自ら愛するを もって敗るるぞ」 西郷隆盛 『南洲翁遺訓』

女は被慈利が唇で触れるのを拒み

「女は被慈利が唇で触れるのを拒みもせず、ひざまずいた被慈利に脚を広げ、その赤子のままの手で被慈利の背中を撫ぜた。被慈利はその赤子のままの手の指の一本一本を口に含み吸った。女は腰を上げて被慈利の猛ったものを迎えようとし、唇に唇を重ね、被慈利…

愛情を要求する人は、愛情が与え られない人

「愛情の受け手になることは、 幸福の強い原因である。 しかし、愛情を要求する人は、 愛情が与えられる人ではない。」バートランド・ラッセル 『幸福論』

おれがここへ来る途じゃ、はからず今のを見留めたのは。

「「おれがここへ来る途じゃ、 はからず今のを見留めたのは。 思えば不思議な縁でおじゃるが、 その時には姫御前とはつゆ知らず…… いたわしいことにはなッたぞや、 わずかの間に三人まで」 母はなお眼をみはッたままだ。 唇は物言いたげに動いていたが、 そ…

島田裕巳『葬式は、要らない』(幻冬舎新書) エチカの鏡

エチカの鏡 8月8日放送【超反響性格&(秘)相性診断SP生まれ順×男女全8種 本性判明!!長女の婚期遅れる理由長女VS次女】の詳細情報です。◎司会:タモリ◎進行:高島彩(フジテレビアナウンサー) ◎ゲスト:えれな、大島麻衣、オードリー、皆藤愛子、菊…

武良布枝 『ゲゲゲの女房』 SmaSTATION!!

武良布枝 『ゲゲゲの女房』 実業之日本社SmaSTATION!! 2010年8月7日(土)23:30〜2010年8月8日(日)00:24 テレビ朝日今年行きたい!日本の新★観光地 ベスト10の5位は鳥取県・境港。水木しげるを生み出した街。今年は「ゲゲゲの女房」がドラマ化され、街は…

その文勢はすさまじい。奔放とい えば奔放、

「亡くなった三好達治氏が 口癖のように言っていたことだが、 吉田健一氏は大変な文章家である。 月並みの文章読本の類には とても収まらないほど、 その文勢はすさまじい。 奔放といえば奔放、 自由といえば自由だが、 それでいて、 足さばきは決して乱れな…