2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

瀕死の文明に悩める世界を若返らせ得るものは、

「瀕死の文明に 悩める世界を 若返らせ得るものは、 実際 未開人のみである。」エンゲルス 『家族・私有財産及び国家の起源』1884 p.207

彼女はかたくとざしていた唇をひらいた。byラディゲ

「フランソワの言葉は、 野生の花を贈られたように、 彼女をさわやかにした。 彼女は鼻孔をひろげて 深く呼吸した。 彼女はかたくとざしていた唇をひらいた。 二人は田舎の話をした。」レイモン・ラディゲ(生島遼一訳) 『ドルジェル伯の舞踏会』 新潮文庫 p.…

フランスの農民は…マルクス『ブリュメール十八日』より

「彼らは、 自分で自分を 代表することができず、 だれかに 代表してもらわなければならない。」カール・マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日』エドワード・サイード『オリエンタリズム』冒頭エピグラフにも引用

二葉亭四迷『小説総論』より引用してみる

「故曰、 形は偶然のものにして 変更常ならず、 意は自然のものにして 万古易らず。 易らざる者は 以て当にすべし、 常ならざる者あに当にならんや。」二葉亭四迷 『小説総論』

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周囲の境遇は動かすべからざるもの『猫』の八木独仙

「西洋の文明は積極的、 進取的かもしれないがつまり 不満足で一生をくらす人の作った文明さ。 日本の文明は 自分以外の状態を変化させて満足を求めるのじゃない。 西洋と大に違う所は、 根本的に周囲の境遇は 動かすべからざるもの という一大仮定の下に 発…

音楽にくわしくない人の指が鍵盤の上を走る=夢のこと

「古いたとえによれば、 夢の内容は 「音楽にくわしくない人の 十本の指が ピアノの鍵盤の上を走る」 ときに鳴る音のようなものだ、 とされています。」フロイト 『精神分析学入門』中央公論社 中公文庫 p.108

いつでも人と比較しなければ自分の文明を保てなかった

「…日本人というのは、 非常に批判的だし、 反省的なんです。 日本人は模倣的だ なんていうことを人はいうだろう。 それは日本の歴史を知らないんで、 本当はそうじゃない、 日本人は反省的なんです。 いつでも人と比較しなければ 自分の文明を保てなかった…

町の名前だって、平気でどんどん変えちまうんだ。

「…この頃、 方々の町の名前だって、 平気でどんどん変えちまうんだ。 そして名前を変えたって、 町はつづいてあるんだと 思ってるんだねえ。」小林秀雄 『歴史について』文藝春秋 文春文庫 p.30

井伊大老の横死は絶対の秘密とされた…

「井伊大老の横死は 絶対の秘密とされただけに、 来るべき時勢の変革を 予想させるかのような 底気味の悪い沈黙が 周囲を支配した。 首級を挙げられた大老を 好く言う人は少い。」島崎藤村 『夜明け前』第一部上p.227

芸は農業用語で「クサギル」、雑草を刈りとることです

「漢字も、 藝術のかわりに芸術としましたが、 芸は本当は「ウン」という音の農業用語で 「クサギル」と訓み、 雑草を刈りとることです。 したがって、 「種子を植えつける」という原意の藝とは 反対の意味を持つ字なのです。」今道友信 『美について』講談…

日常を素直に書く綿矢氏は大変な文章家by福田和也

「普通の高校生の生活、 なんでもない日常を丁寧に 素直に書いていて、 一見誰にでも書けそうに思われるけど、 かつて誰一人として、 このような瑞々しさを たたえたことはなかった。 そう思わせる綿矢氏は 大変な文章家です。」福田和也 『福田和也の「文章…

こどもの名前の由来を今さら考えたり

龍 月(る つ)の名前の由来うえの2人の子の名前は夫婦で考えた、とは言いながら ぼくが候補を考えて妻と決めたっていう流れだった。長女の場合→これ 長男の場合→コレ次男は妻が決めた。由来は...、マンガの主人公の名前。うえ2人と同じの流れは一応とって、…

イズムは既に経過せる事実を土台として成立(漱石)

「…イズムは 既に経過せる事実を土台として 成立するものである。 過去を総束するものである。 経験の歴史を簡略にするものである。 与えられたる事実の輪郭である。 型である。 この型を以て未来に臨むのは、 天の展開する未来の内容を、 人の頭で拵へた器…

亡国と興国との過渡に架する冒険なる丸木橋とは?

「革命とは 亡国と興国との 過渡に架する 冒険なる丸木橋なり」北一輝 『支那革命外史』12

「テクネー」という言葉プラトン

「「テクネー」 という言葉は、 心が何かを 所有していることや、 心の状態を 指すのではないかね?」プラトン 『クラテュロス』 『ライティングスペース』第三章テクノロジーとしてのライティング で引用

ステファヌ・マラルメ「考えることは・・・

「考えることは 粉飾なしに 書くことである」ステファヌ・マラルメ

夢野久作「すべての近代小説は・・・

「すべての 近代小説は 探偵小説 である」夢野久作

電子エクリチュールは、格言体の方を好む

「印刷書籍は、 起承転結に基づく従属関係と 論旨の移行によるレトリックを求めるが、 電子エクリチュール(electronic writing)は、 起承転結の整った文であるよりは おそらく格言体の方を 好むことになるだろう。」ジェイ・デイヴィッド・ボルター(黒崎政男…