2011-01-01から1年間の記事一覧

引用された文章は"ほしい物リスト"と同等

「私が引用するとき、それらの引用された文章は"ほしい物リスト"と同等か、それ以上の代物なのである。」自分(fiderio)引用、つぶやき、間テクスト性、

世界の歴史は一握りの隠喩の歴史

「世界の歴史はことによると一握りの隠喩の歴史かもしれない。 」ホルヘ・ルイス・ボルヘス 『続審問』 岩波文庫,p.14Jorge Luis Borgesアレゴリー、

本書は対象を持たない、というより、

「本書は対象を持たない、というより、ひとつに特定化された対象を持たない?それは複数、少なくとも二つあり、本書はその二つの間を往復する。」アントワーヌ・コンパニョン(今井勉訳) 『第二の手、または引用の作業』序 水声社 p.13引用、オリジナル、複…

かつて言われたことがないものほど恐ろしいものはない

「われわれにおいて、地球上で、おそらく宇宙において、いまだかつて言われたことがなかったものほど恐ろしいものはない。すべてのことがこれを限りにと最終的に言われた時になって初めて人は安らかになれるのだろう。その時になってやっと、人は静かになり…

重要なのは言うことではなく、再び言うこと

「まず、作品と歌が完全にゼロから創造されるなどとは誰も思わない。それらは常に、あらかじめ記憶という不動の現在のうちに与えられている。伝達されない新しい言葉などというものにいったい誰が関心を示すだろう。重要なのは言うことではなく、再び言うこ…

To fall in love is

"To fall in love is to create a religion that has a fallible god." 「恋をするということは、過ちを犯し易い神が君臨する、宗教をもつようなもの である。」ホルヘ・ルイス・ボルヘスJorge Luis Borges恋、恋人、恋愛、

北村透谷「みゝずのうた」

「ねむごろに土かきあげ、塵にかへれとはうむりぬ。うらむなよ、凡そ生きとし生けるものいづれ塵にかへらざらん、高きも低きもこれを免れじ。」北村透谷 「みゝずのうた」 明治二十四年六月作 明治二十七年六月「文学界」 22歳みみず、生き物、

かんじざいぼさつぎょうじんはんにゃはらみた

「観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄 舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 受想行識亦復如是 舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減 是故空中無色 無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 無眼界 乃至無意識界 無無…

こんなにもたくさんの言葉をヨーロッパ語から借り

「短い期間に、こんなにもたくさんの言葉をヨーロッパ語から借りることによって、現代の日本人がある意味で自分たち自身にとって理解しにくいものに変ってきたというふうにもいえます。たしかに、私たち自身の考え方を自覚するという道筋を失ってきたという…

Remember, that time is money.

Remember, that time is money. 記憶せよ、時は金なり、と。 ベンジャミン・フランクリン Benjamin Franklin 「若い職人への勧め」 ビジネスマン、格言、

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック。

モンマルトルにあるムーラン・ルージュに通いつめ34、5歳でアルコール依存になったアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック。 今年、同い年になる。 1864年11月24日生まれは、ニーチェやワイルドと同時代人ということ。。

前著をむしかえしえているだけである

「その中でいちばん理論的なものというと「学問ノススメ」くらいなものであろう。そのあとにあらわれた「文明論之概略」の方がまとまっているようではあるが、前著をむしかえしえているだけである。」 室伏高信「福沢諭吉「学問ノススメ」」 山本健吉編『名…

ついに日の出だ……

「ついに日の出だ……そして太陽の円盤そのものの中にイエス=キリストの顔が輝く。」 "LE JOUR ENFIN PARAIT, ……ET DANS LE DISQUE MEME DU SOLEIL, RAYONNE LA FACE DE JESUS-CHRIST." ODILON REDON

古い伝統が年若な半蔵の頭に深く刻みつけられた

「隣家の伏見屋なぞにない古い伝統が年若な半蔵の頭に深く刻みつけられたのは、幼い頃から聞いたこの父の炬燵話からで。自分の忰に先祖のことでも語り聞かせるとなると、吉左衛門の眼はまた特別に輝いたものだ。」 島崎藤村『夜明け前』第一部(上)p.44

妻は最上の友なり。

「子らは人々の住家なり。妻は最上の友なり。」 『相応部経』 仏陀のことば

オディロン・ルドン『聖アントワーヌの誘惑』第三版石版画集の扉絵秋桜のある風景を引用する。自然から借りる風景という意味で借景。

利して而る後にこれを利する

「利して而る後にこれを利するは、利して利せざる者の利あるに如かざるなり。」 『筍子』

信仰にしがみつけ。

「信仰のあらゆる形式を超えて信仰にしがみつけ。」テニソン「古代の賢者」

もし愛がなければ、いっさいは無益である。

「わたしが自分の全財産を人に施しても、また、自分のからだを焼かれるために渡しても、もし愛がなければ、いっさいは無益である。」 『コリント人への第一の手紙-13章』

死は人生の出来ごとにあらず。

「死は人生の出来ごとにあらず。 ひとは死を体験せぬ。 永遠が時間の無限性のことと解されるなら、 現在のうちに生きる者は、 永遠に生きる。われわれの生には終わりがない。われわれの視野に限りかないように。」 ヴぃトゲンシュタイン か『論理哲学論考』6…

愛は寛容であり、愛は清深い。

「愛は寛容であり、愛は清深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない、不作法をしない、自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。不義を喜ばないで真理を喜ぶ。そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを…

"They are not ever jealous for the cause, "

But jealous souls will not be answer'd so; / They are not ever jealous for the cause, / But jealous for they're jealous. It is a monster / Begot upon itself, born on itself. しかし嫉妬深い心は、その答えでは満足しますまい。理由があって嫉妬…

父、父たり。子、子たり。

「父、父たり。子、子たり。兄、兄たり。弟、弟たり。夫、夫たり、婦、婦たり。しかして家道正し。」 『易経』

「若者にみられる不死の感情について」

"No young man believes he shall ever die."自分も死ぬことがあるのだろうとは決して信じないのが、若者というものだ。 William Hazlitt 「若者にみられる不死の感情について」

異国に対するこの国の人の印象は、好ましいものではなかった。

「異国ー亜米利加をも露西亜をも含めた広い意味での欧羅巴ー支那でもなく朝鮮でもなく印度でもない異国に対するこの国の人の最初の印象は、決して後世から想像するような好ましいものではなかった。」 島崎藤村『夜明け前』第一部(上)p.185

恋して恋を失った テニソン

「恋して恋を失ったのは、まったく愛さないよりもましだ。」 テニソン「イン・メモリアム」

人間の本性を現じたる時は美の頂上に達する

「花が花の本性を現じたる時最も美なるが如く、人間が人間の本性を現じたる時は美の頂上に達するのである。」 西田幾多郎「善の研究」

若い人たちはよく、「生き甲斐がない」と言います。

「若い人たちはよく、「生き甲斐がない」と言います。しかしそれは当たり前です。孤立した人には生き甲斐はない。生き甲斐とは人間関係です。」

俳優であるよりはむしろ見物人であろう

「…私は、世間で演じられるすべての劇において、俳優であるよりはむしろ見物人であろうとつとめながら、あちこちをへめぐり歩くことしかしなかった。」 ルネ・デカルト『方法序説』第3部

拒絶という形でしかとりえなかった精神分析との複合的対話

「最も精神分析批評家に近い存在が、おそらくは拒絶という形でしかとりえなかった精神分析との複合的対話」だった。 ショシャナ・フェルマン