2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

≪時間について≫時間、与えられた瞬間から、使いきるまで止まらない。

≪時間について≫ 時間、与えられた瞬間から、使いきるまで止まらない。「時間の谷間では、しばしば時間の丘が永遠の山をさえぎる。」 テニソン 「断片」 「年をとるにつれて、時は多くの教訓を教う。」 アイスキュロス 『アガメムノン』 「人間とは、一つの総…

いわゆる戦争責任についてどのようにお考えになっておられますか

「一九七五年(昭和五〇)年一〇月三一日に天皇と日本記者クラブとの会談がおこなわれ、その実況がテレビによって放映された。その席上『ロンドンタイムス』記者中村浩二が「陛下は、いわゆる戦争責任についてどのようにお考えになっておられますか、おうかが…

司令官外国ニ対シ故ナク戦闘ヲ開始シタルトキハ

「司令官外国ニ対シ故ナク戦闘ヲ開始シタルトキハ死刑ニ処ス」陸軍刑法第三十五条

ばかげた戦争で殺されずに助かった、という、今から思えばはなはだ利己的な思いのみ

「中国との戦争ですでに国力をかなりに消耗していた日本が、さらに米英両国を相手に戦争を始めるのは破滅以外の何ものでもないということを直観的に感じていた私は、米英両国と戦争を始めた一九四一年一二月八日以後は、一日も早く戦争の終るのを待ち望むの…

メモはメモに終わる

●わかっちゃいるけど、やめられません、メモ…「メモはメモに終わって、メモ自身からは何も生まれっこないんだぜ。」梅崎春生 「砂時計」

批評家は公衆の書記

「批評家は公衆の書記にほかならない。」 三木清 『哲学ノート』●とは言うけれど、果たしてどれほどの「批評家」がその「責務」を全うしていることか

語源のおかげで可能となる≪二重写しの効果≫である。

「彼がdeception[だますこと、期待はずれ]と書くとき、それは≪捕えそこない≫という意味である。Abject[見捨てられた、卑しい、みじめな]とは≪投げ捨てるべき≫という意味だ。Aimable[愛らしい、親切な]は≪愛することのできる≫という意味である。Image[映像、…

つのだじろう『うしろの百太郎』「恐怖の心霊写真」

小学生時分に読んだとき、まったく意識してなかったが、こんなくだりがあったんだー。そのころ三島由紀夫知らなかったろうし。「十数年前」と書いているので、原作が書かれた当初はまだタイムリーな話題だったのだろう。つのだじろう『うしろの百太郎』「恐…

宇宙、全体、無限者、超越的実在を直観すること

「宗教の本質は思惟でも行為でもなく、直観と感情である。」 シュライエルマッハー『宗教論』1799Schleiermacher, Uber die Religion, Philosophische Bibliothek Ausgabe, 1958, S. 29.○思惟を成立させる知性や行為を生ずる意志よりも、根源的な生の体験を…

身体の薬が効かないとわかってから、やっと魂の薬を捜し出す

「人間は身体の薬が効かないとわかってから、やっと魂の薬を捜し出す。」 ヨーハン・フィッシャルト●かつて精神的にくたびれていたとき、心理学やら精神科医やら自殺防止ダイヤルやらにコンタクトをとったことがあった。そのときにも宗教に体が向くことはな…

知は愛、愛は知

「知は愛、愛は知である。」西田幾多郎 Kitarou Nishida 「善の研究」

自然でない行いは、自然でない混乱を生む。

「自然でない行いは、自然でない混乱を生む。病気になった心は、聞こえぬ枕に秘密を打ちあける。」 ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare「マクベス-五募一場」 ●はぁ、自然でないおこない。「自然」って。人間という存在においてどこまでが自然…

自己をならう→ブツドウ

「仏道をならうというは自己をならうなり。」道元

国家に対して怒りの念をいだかなかったような党派はない

「かつて国家に対して怒りの念をいだかなかったような党派はなかった。」ポール・ヴァレリー 「党派」●いまの国会議員のありかたは、そのような「怒り」とは無縁な、自分本意な、金銭的嗅覚のみ優れた、党派にすぎないのでしょうね。

あきらめ──ということばはもともと、「(真理を)明らかめる」の意味

「あきらめ──ということばはもともと、「(真理を)明らかめる」の意味である。仏教ではこれを「諦め」とつづる。(中略)「諦」という漢字は「真理」の意味なのである。だから、あきらめることはある意味でさとりを開くことだ。賭けはあきらめであり、あきらめ…

突然、彼女の右わきを破ってひとりの男子が生まれ出た

「それから十ヶ月ののち、うららかな春の日ざしのなか、摩耶夫人は出産のため隣国のコーリヤ国へ里帰りの旅に出る。その途次、あざやかな真紅のアソーカ(無憂樹)の花が咲き乱れる"ルンビニーの園"でひと休みし、小さな池で沐浴するわけだが、そのあと、アソ…

右わきを上に横臥したその右わききから、六牙の白象がすっと身体のうちに入ってきた

「摩耶夫人がある夜、美しい夢を見た。右わきを上に横臥したその右わききから、六牙の白象がすっと身体のうちに入ってきたのである。インドの人々にとって"象"は聖なる獣とされている。ましてや"白象"である。神聖このうえないもので、きっと何ごとかの吉兆…

足し算しか出来ない人間と同じだ。

「記憶力しか有っていない人間は、足し算しか出来ない人間と同じだ。」 中島敦 ○どういう意味だろうか。赤ん坊は引き算もできる…のか?もしくは人生足し算に過ぎないってシニカルな箴言なのか。わかりません。

嫉妬する者には聖書の本文ほどの手がたい証拠となる

「空気のように軽いものでも、嫉妬する者には聖書の本文ほどの手がたい証拠となる。」 ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare 「オセロ-三幕三場」 ●疑う当人にとっては重い重い証拠となるのです。なんか、わかるな。しかも、疑われる側はその証拠…

「やさしさ」のお返しを期待する考えを持つ者

「やさしさ」のお返しを期待する考えを持つ者は、甘えの最たるモノダ。見返りを求める姿ほど、他人に媚びる姿はない。テクスト礼讚のなかのひと

「日本」なんてのは棚に飾って眺めるようなものではない。

「日本」なんてのは棚に飾って眺めるようなものではない。もちろん考えはするが、溺愛したりする対象ではない。オーナメントと言おうと、偶像と言おうと、言い方はなんでも良いけど、つまり、飾りじゃないのよ!ってこと。 生身の人間がいつの時代も生きてき…

自己をすてて他に一致するの謂

「我々が物を愛するといふのは、自己をすてて他に一致するの謂である。」西田幾多郎 Kitarou Nishida 「善の研究」

アダム・スミス「国富論」

「人間とは取引をする動物なり。犬は骨を交換せず。」アダム・スミス 「国富論」○結果的に交換条件を飲んでる動物同士の行為ってないものか?最大の交換は「娘」だ、とだれかが言っていた。確かに犬は娘を嫁にやりはしない。

ゲーテ『格言と反省』より

「実際の道徳の世界は、大半が悪意と嫉妬から成り立っている。」ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ Johann Wolfgang von Goethe 『格言と反省』○悪意と嫉妬の世界に生きている…わずかな光明である道徳を正確に見分ける術をこの国の人はどうやって身に…

経済学は己自身の世帯をやりくりする科学

「経済学は己自身の世帯をやりくりする科学なり。」セネカ 「書簡集」●その意味での経済学すら疎いようではダメですね。妻に怒られるハズです。

鉛の思想を黄金の行為に誤魔化すことは不可能である

「いかにすぐれた政治的手腕を用いても、鉛の思想を黄金の行為に誤魔化すことは不可能である。」ハーバート・スペンサー「教育論」原発を制御できないうちは、それは「鉛の思想」なのじゃないか。3.11以降のこの国は、それを黄金の行為に誤魔化そうとしてい…

人間が人間の本性を現じたる時は美の頂上に達する

「花が花の本性を現じたる時最も美なるが如く、人間が人間の本性を現じたる時は美の頂上に達するのである。」西田幾多郎 Kitarou Nishida 「善の研究」

我々はただ存在しているだけだった。呼吸をしているだけだった

「我々はこの国の現在と未来を憂いている。我々以外の誰が、心の底からこの国について考えているだろう。誰もおらんよ。なにしろ、我々はこの国と共に生まれこの国と共に育ったようなものだからな。っていうか、この国より古いといってもいいんじゃないかね…

ニホンという国があった。もしかしたら、ニッポンという名前だったかも。

「ニホンという国があった。もしかしたら、ニッポンという名前だったかも。いや、待てよ。もうちょっと長くて、ガンバレニッポンとか、そんな感じで呼ばれていたという説もあるみたい。でも、そんな細かいことは、どーでもいい。ほんとに。」高橋源一郎 「な…

こういうことができる人だけがニルバーナに達する人

「私ども人類が、感覚、情欲に従っている間は、外界の美醜や好悪に対する感覚に起ってくるところの対象支配の欲求に支配される。すなわち対象すべてをほしがる欲望が起り、次いでこの欲望から自然に湧いてくる不満、寂寥(じゃくりょう)、焦燥などの悲哀が生…