2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

江戸は、同時代のロンドンよりも大きな都市

「文化文政の頃(十九世紀前半)の江戸は、同時代のロンドンよりも大きな都市でした。大きな都市では、当然食生活や衣料も洗練されます。そして、浮世草子、俳諧、落語、人形浄瑠璃、浮世絵、陶芸、染物、さまざまな文化が花開きました。」 福田和也『日本の近…

屍をあさり歩く女のやう。

「エロディアスの侍童 見ろ、あの月を。不思議な月だな。どう見ても、墓から抜け出して来た女のやう。まるで死んだ女そつくり。どう見ても、屍をあさり歩く女のやう。」 ワイルド『サロメ』岩波 <3>p.13

パロディとは

「パロディとは先行作品に対する批評的な相違を伴った模倣であり、常にパロディ化されたテキストという犠牲を払うものではない」 リンダ・ハッチオン

キリストより人気

「今や僕たちはキリストより人気者だ」 ジョン・レノン ビートルズ時代のジョンが放ったコトバ

パロディだ、パロディだ!

「パロディだ、パロディだ! 元詩をより不条理にすることだ」 ベン・ジョンソン 喜劇『十人十色』(1598年)

夜ごとの霜のさむければ、夕暮の風

「夜ごとの霜のさむければ、 夕暮の風をも待たで、 倒れ死すべき定めも知らず、錦なす葉の萎れながらに 色増す姿ぞいたましき」 永井荷風『墨東綺譚』末尾

パロディ、すなわち偉大な詩から継ぎ合わされ、

「パロディ、すなわち偉大な詩から継ぎ合わされ、元詩の著者の意図とは別の意味に変えられた韻文を用いた風刺詩の存在を、我々は見出せるかもしれない」 ジョン・ドライデン"Preface to the Satires"1693

言葉はいつの日か色になるだろう ラジャ

「言葉はいつの日か色になるだろう。 ・・・サウンドが色になり、 色がサウンドになる、 といった体験を したことがある人がいるだろう。・・・」ラジャ・ラムがテレンス・マッケナの発言を引用して

作曲家の立場に自分を置いて解釈しなおす

「指揮者にとって必要なのは,作曲家の立場に自分を置いて解釈しなおすことだ」 レナード・バーンスタイン(指揮者・作曲家)

申し上げにくいことですが、何卒私の

「舞台のいろはから教えていただいた先生にそむいてまでも縋った人に先立たれ、どう思っても生きてゆけません。申し上げにくいことですが、何卒私の死体はあの方の墓へ埋めるようお取り計らい願います」 松井須磨子 坪内逍遥宛の遺書(1919/01/05)

フランス的ということ

「…「フランス人は自分のつくった法を破ることに興味をいだいている。これがアングロ・サクソンとの相違だ」と、パリ大學の英文學のカザミアン教授は指摘していた。フランス人は芝生をふむな、禁煙、とした立札を見ると、芝生の中へ入つて一服やらずにはすま…

シューベルトの和音の色彩感覺

「シューベルトの和音の色彩感覺の中にもやはりさういふ深いなぐさめがこもつてゐる。それは、美的秩序と精神的・倫理的秩序との相觸れるところから生まれる力であると思はれる。」 片山敏彦「創造的な理解」

一国の思考力と強さと

「一国の思考力と強さとは、ただ人間性(ユマニテ)によってのみある。それも、単に希望的状態の人間性によってではなく、現在直下のユマニテによってある。」 アラン『マルス』(戦争論)

照顧脚下 顧みよ

「照顧脚下」 『禅林類聚』禅のコトバ おのれを顧みよ。真理を外にではなく自己自身の内に求め、自己の存在をしっかり見つめよ

夢だから、猶生きたいのです。

「夢だから、猶生きたいのです。あの夢のさめたやうに、この夢もさめる時が来るでせう。その時が来るまでの間、私は真に生きたと云へる程生きたいのです。あなたはさう思ひませんか。」 芥川龍之介「黄梁夢」

雨は…遠くから、ざあつと云ふ音をあつめて来る

「雨は、羅生門をつつんで、遠くから、ざあつと云ふ音をあつめて来る。夕闇は次第に空を低くして、見上げると、門の屋根が、斜につき出した甍の先に重たくうす暗い雲を支えてゐる。」 芥川龍之介「羅生門」

どうも酔ぱらふとだらしはありませんで まるで夢のやうな始末で

「「どうも酔ぱらふとだらしはありませんでね。何をどうしたんだか、今朝になつてみると、まるで夢のやうな始末で」と月並な嘘を云つてゐるが、実は踊つたのも、眠てしまつたのも、未にちやんと覚えてゐる。さうして、その記憶に残つてゐる自分と今日の自分…

一種のオノマトペをおびただしく見出ださねば

「だから僕が志賀直哉の文章にはオノマトペがないといふ通説に反して、「暗夜行路」のうちに、手ざはりや物のたたずまひの感じを現す一種のオノマトペをおびただしく見出ださねばならぬやうな結果も生ずるのである。」 寺田透「小説と時間」

ボードレール 夢 行動

「かつてボードレールは、<夢>を<行動>に結びつけることができないことを喜んでいた。」 ジャン=ポール・サルトル「マラルメの現実参加」

まじめさ 聖なるまじめさ

「まじめさを、聖なるまじめさを、常に身に附けて行け。ただそれのみが、生を永遠なものにするのだから。」 ゲーテ マルヴィーダ・フォン・マイゼンブークが愛した言葉

ショパンの弾き方

「演奏にあたつてこれを即興風に、即ち緩慢にと迄はゆかずとも、不確かな手つきで以てやることは必要である。何はともあれ、早いテンポに伴ひ勝ちな弾き方は避けねばならぬ。それは、発見しながらする散歩である。」 アンドレ・ジイド『ショパン論』

仏道をならふといふは、自己をならふ也

「仏道をならふといふは、自己をならふ也。自己をならふといふは、自己をわするゝなり。自己をわするゝといふは、万法に証せらるゝなり。万法に証せらるゝといふは、自己の身心および他己の身心をして脱楽せしむるなり。」 道元「現成公案」『正法眼蔵』

嘘をついてもばれるのです

「リッチでないのに リッチな世界などわかりません ハッピーでないのに ハッピーな世界などえがけません 夢がないのに 夢をうることなどは……とても 嘘をついてもばれるものです」 杉山登志 遺書

僕の神はロックンロール

「僕はずっと大事なことを言わなきゃと思って、それを口にしてきた。僕の神はロックンロールだっていうことだ。」 Lou Reed 1998 The Velvet Underground,White Light/White Heat

過去の方向 未来の方向

「過去とは物質の方向であり、未来とは精神の方向である。」 アンドレ・シュアレス

……一体、我々はどこへ逃げたらいいと言うのか

「近代の詩人の愚かさは、<行動>が<夢>の妹でないことを悔やむにまで至ったことだ……何たることか、もしそうならば……一体、我々はどこへ逃げたらいいと言うのか」 ステファヌ・マラルメ カザリス宛1863年6月3日付け書簡