2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「批評家は もろもろの美しいものから受けた 自己の印象を、 別な手法、 または新しい材料に 移植することのできる人間だ。 オスカー・ワイルド 『ドリアン・グレイの画像』
「忘れるにまかせる ということが、 結局 最も美しく思い出す ということなんだ。」 川端康成 「散りぬるを」
「幸福を語ることが すでに何か不道徳なことであるかのやうに 感じられるほど 今の世の中は 不幸に充ちてゐるのではあるまいか。」三木清 『人生論ノート』
これ、ドキッ!としたことばです「われわれは 生産をあまりにも重視し、 消費をあまりにも 軽視しすぎる。」バートランド・ラッセル 「怠惰への讃歌」
「嘘には二種類ある。 過去に関する事実上の嘘と 未来に関する権利上の嘘である。」ジャン=ジャック・ルソー「エミール」
子どもの算数を教えながらイライラしちゃいかんということだな!「教育とは、人々が知らないことを教えるのではなく、実例によって道を拓いてやる不断の困難な仕事である。」ジョン・ラスキン 「教育について」
「コールリッジは1796年12月友人ジョン・セルウォールに与えた手紙の中で、「私は強く感じ、強く考えるが、考えることなく感じたり、感じることなく考えたりすることは滅多にない」といい、又「私の哲学的意見は私の感情と結合し、又そこから引き出されたも…
「神が存在しないとしても、 やはり宗教は神聖であり、 神性を備えているであろ う。」Quand même Dieu n’existerait pas, la Religion serait encore Sainte et Divine.シャルル・ボードレール 「火箭」
「ゴヤは 西欧の運命に属する 第一級の 事実」ホセ・オルテガ・イ・ガセット 「ゴヤ」1950
長女の国語の音読宿題より「ちいちゃんは、きらきらわらいだしました。 わらいながら、花ばたけの中を走りだしました。 夏のはじめのる朝、 こうして、小さな女の子の命が、 空にきえました。」あまんきみこ「ちいちゃんのかげおくり」ちいちゃんのかげおく…
「つまらないことかもしれないが、 女のからだのほとんどどこからでも 男のくちびるは血をださせることが出来ると はじめて教えたのは、 乳首のまわりを血にぬらせたその娘であって、 その娘のあとにはかえって 江口は女の血をにじませるまでは避けたけれど…
「小説(『ブレストの乱暴者』)はジュネらしいみごとな文体の音楽をもって書かれ、 彼の作品のなかでもとりわけすっきりした構成をもっている。 神話的な構成といってもいい。 ジュネは、この小説で、 神話的な手法を使って、 同性愛的なたましいの構造という…
「海、雨、欠乏、欲望、 死に対する戦い、 こういったものが 我々すべてを結びつけるものです。 我々が共に見るもの、 共に苦しむもののなかで 我々は同類になります。 夢は人によって変わりますが、 世界の現実は 我々共通の祖国です。」アルベール・カミュ…
「江口老人の 胸のなかに 別の心臓が 羽ばたくようだった。」川端康成 『眠れる美女』
「もう、 そのさきに踏み込んでしまったら、 自分が人間ではなくなってしまうような、 かろうじて生命だけは保たれてはいても、 もはや人間とは呼べない生命体に変貌してしまう、 そういう危険なボーダーラインにまで 降りていかなければ、 彼は自分自身をす…
「肉体にも、 固有の論理と、 ひょっとすると 固有の思考があるかもしれない。 造形美と無言だけが 肉体の特質ではなく、 肉体にもそれ特有の 饒舌があるにちがいない。」三島由紀夫 『太陽と鉄』
「オルテガは、 国民国家形成のイデオロギーを、 健全な生命力の所産として、 その歴史的意義を高く評価する。 しかし、 いったん形成された国民国家の病理としての ナショナリズムには、批判する立場にある。 「割拠主義」の病弊をもたらして、 国民国家を…
「娘は日ごと夜ごと、 女の悲劇の美を みがくことに丹精をこめて来た。 それが私の孤独にしみる。 私の孤独が 娘の爪にしたたって、 悲劇の露とするのかもしれない。」川端康成 『片腕』
「江藤淳氏の『夏目漱石』を読む度に、私が感じるのは、ここで自らの言葉を語り始めたばかりの二十二歳の青年は、まったく完璧な「大人」だ、という事だ。氏の処女作の中に立っているのは、早熟という言葉が乳臭く思われるような、一人の完成した「大人」の…
「御本山は 私の中で 牛乳の薄皮のような 平べったい膜になって 冷え冷えとしていたのです。」吉田知子 『無明長夜』
「リッチでないのに リッチな世界などわかりません。 ハッピーでないのに ハッピーな世界など えがけません 夢がないのに夢を売ることなどは…… とても…… 嘘をついてもばれるものです」杉山登志 遺書 1973年1212日
「寂しいときは 大空を 仰ぐがよい なお 寂しかったら 大木に向って 考えなさい」八木重吉
「…もともと、 文学という表現形式を、 とことん煮つめて圧縮したら、 寓話という手法に 帰するのかもしれない。」谷沢永一 『人間通と世間通』文春文庫 p.55
「宗教は 間接的にも直接的にも 教義としても比喩としても、 いまだかつて 一つの真理も含んだことはない。 というのは、 どんな宗教も 不安と欲求から 生まれたものであるから。」フリードリヒ・ニーチェ 『人間的な、あまりに人間的な』
へーゲルの考える「愛」とは?「他者の精神的内面性が 自己の衷心の内面性と密接に結合して、 まさにこの他者においてのみ 主体の心が自己自身と 親密に溶け合って生きている という関係。 このように 他者において 自己に生きる。」へーゲル『美学』14.146
「ことしは正宗白鳥も死んだ。 だれだれ「は死んだ」ではなく、 だれだれ「も死んだ」のだ。 死ぬということは、 そんな当たり前のことなのだ。 正宗白鳥はマリリン・モンローとはちがって、 老いて、病んで、骨と皮ばかりのようになって死んだ。 シャバので…
「小林秀雄なんてのはニセ者だ。いうなりゃテキ屋、夜店のアセチレンのニオイがしてます。川端は千代紙細工、石川淳なんてコワもてしてるけどなにいってるかサッパリわからん。漱石、鴎外は書生文学、露伴は学者、荷風は三味線ひきだよ。スネもんでね。そこ…
「子どもたちが 『なぜ』『なぜ』を執こく親たちに投げかける あの旺盛な好奇心に化して行かなければ、 我々成年の次代に対する 責任は果たされて居ないと言ふべきで、 某意味からも、 正しい観察批判の学問が日本に育つこと、 それが教育の本道として確認さ…
「充実した孤独。 非常な軽やかさ。 すみずみまで明晰な 酩酊。」三島由紀夫 『詩を書く少年』
「モンテーニュは 「こっちの世界なら当たり前でも 向こうの世界ならそうじゃないことがある」 ということを知っている人だった。 もちろん「客観的事実」などを 盲目的に信じてはいない。 それが 常識を知っているということなのです。」養老孟司 『バカの…