アメリカ批評

自分が何を、どうして信じるのかを理解する サンデル

「ときにわれわれは、 道徳的な論証を他人を 説得する方法だと 考えることがある。 だがそれは、 自分自身の道徳的信念を整理し、 自分が何を、 またどうして信じるのかを 理解する方法でもあるのだ。」マイケル・サンデル 『これからの正義の話をしよう』電…

エイハブ船長の姿を思い出さないでおれましょうか。

「九月十一日の事件以来、 アメリカ人が安全への不安を募らせるは 無理からぬことですが、 「悪」の所在が そんなに簡単に突き止められるわけはなく、 大西洋世界の外からばかり 生じるわけでもありません。 メルヴィルの偉大なアメリカ小説 『白鯨』のなか…

オスカーの言うことはいつも間違っていなかった。

「批評とは 自叙伝の唯一の 洗練された形である、 とオスカー・ワイルドは述べたことがあるし、 オスカーの言うことは いつも間違っていなかった。」ハロルド・ブルーム 『聖なる真理の破壊』1990 p.180 ブログ内検索Amazon最安値でセンスの光る古本屋【ふぃ…

互恵的な関係形成こそが<ポスト・コロニアル的>

「特定の文化遺産は、 それらを作り出した 先住民の所有物であると同時に、 世界の共有財であるような 互恵的な関係形成こそが <ポスト・コロニアル的> だ」ジェイムズ・クリフォード 国立民族学博物館公開討論「文化遺産の返還とその再生」基調講演より A…

コンラッド、フォースター、マルロー、ロレンスは、

「コンラッド、 フォースター、 マルロー、 T.E.ロレンスは、 帝国主義万歳の 自信に満ちた経験から 生みだされてきた物語を、 自意識と断絶と自己言及性と腐蝕的アイロニーからなる 極限形態へと 変容させた」エドワード・W・サイード 『文化と帝国主義』Am…

死はわたしたちが忙しいときに唐突にやってくる

「「死はわたしたちに 一日たりとも 猶予をくれなかった」 と、 サミュエル・ベケットが 陰惨で錯綜した アイロニーをともなって書いたとき、 そこで示唆されているのは、 死は 到来する時を 告げない ということと、 死は わたしたちが 忙しいときに 唐突に…

論文による説得と詩による説得との違い

「論文による説得と 詩による説得との違いは 論文が 首尾一貫性をそなえうるのに対し、 詩は 必然的に矛盾を包み込む、 という点 だろう。」ケネス・バーク 『文学形式の哲学』国文社Amazon最安値でセンスの光る古本屋【ふぃでりお書店】を出店中です。【 概…

グレン・グールドは、かなり仰々しく語っている

「グレン・グールドは、 シュトラウスのことを、 二十世紀における もっとも偉大な音楽的人物である と、 かなり仰々しく語っているが、 その主張は、 現代の音楽家たちや 批評家たちの多くから 賛同を得られそうにない。」エドワード・W・サイード 『晩年の…

芸術作品の無意識は、

「芸術作品の 無意識は、 それの 審美的研究にとって、 絶対に 必要である と思われる」ニコラス・アブラハム

人間がなすべき自然のことは労働すること

「人間がなすべき自然のことは 労働すること。 そして繁栄と幸福とは、 正直な労働を通じてのみ 得られるのであること を認識すべきである。」 フォード---------------------------------- ♪いま聴いている曲はコレ♪ 間テクスト性について知りたい方はコチ…

いかなる読みも、それは一つのインター・リーディング

「どんな詩であっても、それは一つのインター・ポエムであり、詩を読むいかなる読みも、それは一つのインター・リーディングである。」ハロルド・ブルーム 『詩と抑圧』 (原著1976,pp.2-3) 〜テクスト礼讃〜 http://fiderio.blog68.fc2.com/blog-category-…

想像力>>知識

「想像力は、知識よりも大切である。」アインシュタイン 〜テクスト礼讃〜 http://fiderio.blog68.fc2.com/blog-category-143.html

人間の生 そしてテクスト

「人間の生をテクストとして読むこと」ロバート・スコールズ『読みのプロトコル』[1989](高井宏子ほか訳)岩波書店 1991 p.76人間すらもテクストってことか。テクスト礼讃 通信簿 購読 ↑そのままメール送れば、メルマガお届け♪----------------------------…

auctorの第三の意味、頭目、指導者の意味

「auctor[ラテン語。フランス語のauteur、英語のauthorに相当]なる概念は創始者がもつ二つの概念を含む(……)。一つは生殖源、父、先祖のそれであり、他は発明者、創造者、作者のそれである。そしてこの二つの概念からauctorの第三の意味、頭目、指導者の意…

誰の子でもないので、その後誰の子であることもできず、

「刻み込まれたその瞬間すでに誰の子でもないので、その後誰の子であることもできず、(……)その出自を認定できない」クリストファー・ノリス『デリダ−もうひとつの西洋哲学史』1987 (富山太佳夫・篠崎実訳)岩波書店 1995 p.35テクスト礼讃 通信簿 購読 ↑その…

マラルメは間テクスト性を、隔たりや間断の戯れとして作動化させる

「……マラルメは間テクスト性を、複数テクスト間の関係として作動化させるのではなく、それをテクスト内の隔たりや間断の戯れとして作動化させる。」バーバラ・ジョンソン『差異の世界』紀伊國屋書店 1990 p.121テクスト礼讃 通信簿 購読 ↑そのままメール送れ…

テクストが、他者性に横断されているありよう

「「間テクスト性」とは、テクストが自己充足しないまま、他者性に横断されているさまざまなありようを示す。」 バーバラ・ジョンソン『差異の世界』紀伊國屋書店 1990 p.116

ベケットはたしかに、現在の西洋の作家でもっとも力強い作家

「ベケットはたしかに、現在の西洋の作家でもっとも力強い作家であり、プルーストやカフカやジョイスを含む系列の最後の残存者である。」 ハロルド・ブルーム『聖なる真理の破壊者』p.281

詩の歴史を終わりなき防衛的内乱

「詩の歴史を終わりなき防衛的内乱、実のところは家系内戦争、として見る…」 ハロルド・ブルーム「カバラーと批評」p.85

批評とは自叙伝の唯一の洗練された形である、と

「批評とは自叙伝の唯一の洗練された形である、とオスカー・ワイルドは述べたことがあるし、オスカーの言うことはいつも間違ってなかった。」 ハロルド・ブルーム『聖なる真理の破壊』1990 p.180

ウォルター・ペイターの愛すべき弟子

「ウォルター・ペイターの愛すべき弟子である私自身は…」 ハロルド・ブルーム『聖なる真理の破壊者 旧約から現代にいたる文学と信』法政大学出版p.46

筋、一般的な特徴、性格の諸相、心象、語りの手法、辞句や文までも選び

「文学作品の著者たちは、ただ単に一つの言語体系から言葉を選び出すだけではない。彼らは先行の文学テクストと文学伝統とから、筋、一般的な特徴、性格の諸相、心象、語りの手法、辞句や文までも選び出すのだ。もしも文学伝統なるものをそれ自体共時的な体…

余韻を一斉に鳴り響かせる可能性を秘めている。

「バルザックの短編『サラジーヌ』…「これは女性そのものであった、彼女は突如として恐怖を、不合理な気紛れを、本能になっている不安を、衝動のような大胆さを、空騒ぎを、微妙な感受性を、示した。」…あの文の中のある単一の記号、例えば、「感受性」とい…

言語の墓場

「辞書は言語の墓場である」 サイモン・デンティス 1995 24

パロディとは

「パロディとは先行作品に対する批評的な相違を伴った模倣であり、常にパロディ化されたテキストという犠牲を払うものではない」 リンダ・ハッチオン

マクドナルド マス文化/上流文化

「「マス文化の観衆は受動的な消費者であり、彼らの参加は買うことと買わないことのあいだの選択にかぎられており」、マス文化は「その全くの受動性、その獰猛な圧倒的量によって上流文化をおびやかす」」 ドワイト・マクドナルド「大衆文化の理論」

けがれは…混沌に立ちかえる

「けがれはもともと精神の識別作用によってつくられたものであり、秩序創出の副産物なのである。したがってそれは識別作用の以前の状態に端を発し、識別作用の過程のすべてをとおして、すでにある秩序を脅かすという任務をにない、最後には、本来の姿、すな…

精神的なリハーサルを行なって

「最高のパフォーマンスを披露した選手たちをインタビューしてわかったのは、みんな、練習のときも、実際の競技のときも、なんらかの形で精神的なリハーサルを行なっているということである。」 チャールズ・ガーフィールド『ピーク・パフォーマンス:ベスト…

赤ん坊の目

「ものを見ることに関して、人間が作り出した規制に支配されていない目を考えてもらいたい。構成上の論理による偏見をもたない目。ものの名に反応せず、この世で出会った一つ一つのものを、知覚の働きによって記憶せずにはいない目を。緑を意識しないで這っ…

「理論」とはジャンル

「「理論」とは、 著作の機能のしかたをもとにした ジャンルなのである。」ジョナサン・カラー 『ディコンストラクション』p.4Amazonのレビューを参考にするAmazon最安値でセンスの光る古本屋【ふぃでりお書店】を出店中です。岩波ベストテン:岩波書店のラン…