2007-02-24から1日間の記事一覧

F・カプラ

「ブーツストラップの哲学は、物質の基礎的構成要素という考え方を放棄するだけではなく、どんな根元的な実在−基本的な定数、法則、あるいは方程式−も受け入れない。かわって、宇宙は相互に関係した出来事のダイナミックな織物だと見なされる。そして、この…

モーリス・ブランショ

「作家は一冊の書物を書く。だが、書物はまだ作品ではない。作品は、作品を通して、作品に固有なある始まりの烈しさのうちに、存在するという語が発言されるとき、はじめて作品なのだ。つまり、作品が、それを書く人と読む人との内的なつながりである場合に…

ロラン・バルト

「その第一の傾向によれば、分析は、世界中のあらゆる物語に対して、言うまでもなく 形式的な一個の物語モデル、「物語の構造」ないし「物語の文法」を確立しようとつと め、(ひとたびそれが見出されたら)個々の具体的な物語は、それに対する編差の観点 か…

石原千秋

「自分なりの小説の読み方を自覚的に把握するために、小説から取り出した物語を、一つの主語とそれに対応する熟語一つから成る一つの文に要約する練習をしておくといい。」 石原千秋『大学受験のための小説講義』

ウンベルト・エーコ

「……禅問答で禅師が人生の意味について訪ねられて、杖を持ち上げて答えるとき、解釈者は異常な含意を嗅ぎ取る。その解釈項の鍵は既に存在する枠(フレーム)の外にあるのだ。……彼の(仕草による)答えがまだコード化されていないひとつの―そして恐らく一つ以…

ロラン・バルト

「テクストに対しては、全然形容詞的でない、これだという評価を下せない。更に言えば、私にとってはこれだということだ。この《私にとって》は、主観的でも、実存的でもなく、ニーチェ的だ《……実際、いつも同じ質問だ。これは私にとってなんであるか……》」 …

ロラン・バルト

「『テクスト』は『織物』という意味だ。しかし、これまで、この織物は常に生産物として、背後に意味(真実)が多かれ少なかれ隠れて存在するヴェールとして考えられてきたけれど、われわれは、今、織物の中に、不断の編み合わせを通してテクストが作られ、…