2011-01-01から1年間の記事一覧

西洋をもう一度東洋によって包み直す

「西欧的な優れた文化価値を、より大規模に実現するために、西洋をもう一度東洋によって包み直す、逆に西洋自身をこちらから変革する、この文化的な巻返し、あるいは価値上の巻返しによって普遍性をつくり出す。東洋のカが西洋の生み出した普遍的価値をより…

自愛・自識・自制、この三者が人生を導く

「自愛・自識・自制、この三者だけが人生を導き、高貴な力にいたらしめるものである。」

自己をすてて他に一致するの謂

「我々が物を愛するといふのは、自己をすてて他に一致するの謂である。」 西田幾多郎「善の研究」

それが黒船であったのだ。

「不幸にも、欧羅巴人は世界に亙っての土地征服者として、先ずこの島国の人々の眼に映った。「人間の組織的な意志の壮大な権化、人間の合理的な利益のためにはいかなる原始的な自然の状態にあるものをも克服し尽くそうというごとき勇猛な目的を決定するもの…

木曾路はすべて山の中である。

「木曾路はすべて山の中である。あるところは岨づたいに行く崖の道であり、あるところは数十間の深さに臨む木曾川の岸であり、あるところは山の尾をめぐる谷の入口である。一筋の街道はこの深い森林地帯を貫いていた。」 島崎藤村『夜明け前』第一部(上)…

人よりも大きい魂=デカルト

「人よりも大きい魂は、人よりも大きい徳をはたす力があるとともに人よりも大きい悪行をおかす力がある。」デカルト『方法序説』第一部コルネイユ『ニコメード』2幕3場「アタルは、大きい心、大きい精神…」パスカル「恋愛の情念について」「大きい魂において…

オンリー・コネクト

「ただ結びつけることさえすれば」オンリー・コネクト E.M.フォースター『ハワーズ・エンド』「ロスのフリーウェイって、合流するのが怖いわね」 『レス・ザン・ゼロ』はじまりのセリフは、コネクトを意識。

私、音楽が聞こえないんです。

「するうちに、麗子は突然、 わけのわからぬことを言い出した。 「先生、どうなんでしょう。 私、音楽が聞こえないんです。」」三島由紀夫『音楽』p.15

自然は…労苦や労働の中に人間をほうり込む。

「人間は安楽に満足して 生きたいと思うが、 自然は 人間が安楽と無為の満足に 甘んじさせずに、 労苦や労働に打ち克つ 手段の発見に知恵をしぼらせようとして、 労苦や労働の中に 人間をほうり込む。」 カント、イマニュエル 「一般歴史学」

われより哲学を学ぶべきにあらず(カント)

「われより 哲学 を学ぶべきにあらず、 哲学すること を学べ。」 カント、イマニュエル「語録」

読むことの不可能性

「読むことの不可能性とは、 イデオロギー批判である。」ポール・ド・マン 『美学イデオロギー』

「愛は強い!」ツルゲーネフ

「愛は 死よりも、 死の恐怖よりも 強い。 愛、 ただこれによってのみ 人生は与えられ、 進歩をつづけるのだ。」ツルゲーネフ 「散文詩」

確立した目的を持つ人間は…

「確立した目的を持つ人間は、 それを実現せねばならない。 その実現のために、 実在しようとする意志に対しては 何物も低抗しうるものではない。」ディズレーリ、ベンジャミン 「エンディミオン」

"ICouldDieForYou"

今日は、これを引用せねばなるまい。"I Could Die For You" Red Hot Chili Peppersアルバム "By The Way"より彼女を祝うためにいろいろ考えた。心境はこんなもんだ。I could die for you Oh this life I chooseI'm here to be your only go-between To tell …

Philosophirenistdephlegmatisiren、vivificiren.

「ノヴァーリスは言う、 哲学するとは 遅鈍を取去り 生気を与えることである (Philosophiren ist dephlegmatisiren、vivificiren.)。 人間精神に対する哲学の、 言いかえれば思索的教養の寄与は、 人間精神を覚醒・喚起して、 倦まず弛まず 観察をおこなう人…

娘の指を唇にくわえた。(川端康成『片腕』より)

「娘の指を唇にくわえた。 のばした娘の 爪の裏と指先きとのあいだから、 女の露が出るなら……。」川端康成 『片腕』

夏目漱石「草枕」より引用

「智に働けば角が立つ、 情に棹させば流される、 意地を通せば窮屈だ。」夏目漱石 「草枕」

死の沈黙を饒舌に変えるには、鉄の助力が要るのだった

「筋肉は次第次第に、 古代語のようなものになっていた。 その死語を蘇らすには、 鉄による教養が要り、 その死の沈黙をいきいきとした 饒舌に変えるには、 鉄の助力が要るのだった。」三島由紀夫 『太陽と鉄』

朝起きる時間で違いが。。

「朝早くおくるは、 家のさかゆるしるしなり。 おそくおくるは 家のおとろふるもとゐなり。」貝原益軒 『大和俗訓』

夏目漱石『門』より

「子供さえあれば、 大抵貧乏な家でも 陽気になるものだ。」夏目漱石 『門』

経済は一国一家の経営と処理の義である。

「経済とは 貨幣を消費する意味でもなければ、 これを節約する意義でもない。 それは一国一家の 経営と処理の義である。」 ラスキン、ジョン 「芸術の経済学」

人間の不安は科学の発展から来る。

「人間の不安は 科学の発展から来る。 進んで止まる事を知らない科学は、 かつて我々に止まることを 許して呉れた事がない。」 夏目漱石 「行人」

決して他人に誠実であり得ない。

「自分に 誠実でないものは、 決して 他人に誠実であり得ない。」夏目漱石 「行人」

歓びのない労働は下賎である。

いま、ギリシャでは町中至るところにゴミが溢れているという。公務員がストという形で労働を放棄しているからだ。 「歓びのない労働は下賎である。 悲しみのない労働もそうである。 労働のない悲しみは下卑である。 労働のない歓びもそうである。」ラスキン…

詭弁であるかどうかは、論者の意図によって決まる

「言論が 詭弁であるかどうかは、 技術の働き そのものによってではなく、 論者の意図によって 決まる。」アリストテレス 『弁論術』

つまり、文学は概念ではない。

「明治以後の日本文学を毒してきたものは ヨーロッパから輸入した「文学」という観念の繁殖と、 それに反比例する文学の実体の貧困化を 激しく攻撃してきた。 つまり、文学は概念ではない。 色も味もある実質をもった作品が 文学だというのである。」篠田一…

怒りという、この武器はわれわれを用いるのだ。

「怒りは 奇妙な用法を有する 武器である。 他のすべての武器は、 人間がこれを用いるものだが、 この武器は われわれを用いる。」モンテーニュ 「エセー(随想録)」

帝王は、その死後に審判される

「帝王の行為は、 その死後において 審判されなければならない。」モンテーニュ 「エセー(随想録)」

いのちのあおりで水面がそこだけふくれあがっている

「いきものの気配が 水底から水面につたわり、 そのいのちのあおりで 水面がそこだけ ふくれあがっているのでした。」吉田知子 『無明長夜』

千早振る神無月も最早跡二日の余波となツた廿八日

「千早振る神無月も最早跡二日の余波となツた廿八日の午後三時頃に、 神田見附の内より、塗渡る蟻、散る蜘蛛の子とうようよぞよぞよ沸出でて来るのは、れもを気にし給ふ方々。 しかし熟々見て篤と点検すると、是れにも種々種類のあるもので、 まづ髭から書立…