2011-10-27から1日間の記事一覧
「ノヴァーリスは言う、 哲学するとは 遅鈍を取去り 生気を与えることである (Philosophiren ist dephlegmatisiren、vivificiren.)。 人間精神に対する哲学の、 言いかえれば思索的教養の寄与は、 人間精神を覚醒・喚起して、 倦まず弛まず 観察をおこなう人…
「娘の指を唇にくわえた。 のばした娘の 爪の裏と指先きとのあいだから、 女の露が出るなら……。」川端康成 『片腕』
「智に働けば角が立つ、 情に棹させば流される、 意地を通せば窮屈だ。」夏目漱石 「草枕」
「筋肉は次第次第に、 古代語のようなものになっていた。 その死語を蘇らすには、 鉄による教養が要り、 その死の沈黙をいきいきとした 饒舌に変えるには、 鉄の助力が要るのだった。」三島由紀夫 『太陽と鉄』