2007-02-03から1日間の記事一覧

柳田國男

「ローマ字論者のまだ考えておらぬ軟らかなG、長崎をNangasakiなどと書くngは、学者によってなおいろいろな表音法を採用しているが、必ずしも言葉の中ほどにある場合のみでなく、また他の母音にも伴のうて、弘く大平洋の各地に行われている。これなども日光…

柳田國男

「社會科の初期の課程は、今と昔との差異、今ある事物の原因は必ず以前に在り、それも大部分は人間の選擇で、さうはならずにすむ場合もたしかにあつたのだといふことを、次々と自分で心づかせて、それを將來の政治行動、殊に年々の選擧の判斷に役立たせるや…

ジュリア・クリステヴァ

「今日では、テクストは科学、社会、政治をつらぬく手直しの作業が行われる――実践され、提示される領土となっている。文学のテクストは今日では、言説としての、科学、イデオロギー、政治の表面を突き抜けて、それらをつきあわせ、広げ、鋳直すことを目指し…

ジュリア・クリステヴァ

「小説の言表は小説という生産物全体の内部でつなぎ止められるのである。だから、小説の言表を研究すれば、まず、それらの累計額ができあがるだろうし、第二段階では、それら言表の小説外的由来を探究することが目標となろう。その段階になって初めて、小説…

ジュリア・クリステヴァ

「記号学の問題の一つは、旧来の修辞学的なジャンル区分をテクストの類型学で置き換えることにある。言い換えれば、テクストのさまざまな組織を、これら組織の一部をなしていると同時に、これら組織も今度は逆にその一部になってもいる一般的テクスト(文化…