2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

書物の言説の宇宙においては、受け手はもっぱら言説それ自体としてそこに含まれている。

「しかし、書物の言説の宇宙においては、受け手はもっぱら言説それ自体としてそこに含まれている。したがって、受け手は、作家が自分自身のテクストを書くときに照合するあの別な言説(別な書物)と融合している。それゆえ、水平の軸(主体−受け手)と垂直の…

テクストにおける言葉は、それに先立つあるいは同時点の文学資料の全体へと向けられている。

「言語における詩的機能を空間的に把握しようとするなら、まずもって、意味素集合と詩的シークエンスのさまざまな操作が実現されてゆくテクスト空間の三つの次元を明確にしなければならない。その三つの次元とは、書く主体、その受け手、外部のテクスト(対…

テクストにおける言葉は、それに先立つあるいは同時点の文学資料の全体へと向けられている。

「文学のテクストは今日では、言説としての、科学、イデオロギー、政治の表面を突き抜けて、それらをつきあわせ、広げ、鋳直すことを目指している。テクストは、多元的で、時に多言語的で、たいていは多声的(テクストが連結する言表のタイプはさまざまなの…

超-切片的レヴェルに従属するところから、小説の言表は小説という生産物全体の内部で

「こういう超-切片的レヴェルに従属するところから、小説の言表は小説という生産物全体の内部でつなぎ止められるのである。だから、小説の言表を研究すれば、まず、それらの累計額ができあがるだろうし、第二段階では、それら言表の小説外的由来を探究するこ…

テクストを一つのイデオロギー素として受け入れるならば、

「あるテクストを一つのイデオロギー素として受け入れるならば、記号学の方法自体も定まる。すなわち、記号学はテクストをテクスト間相互関連性として研究するのであるから、それを社会および歴史(という各テクスト)のなかで考究することになる。一テクス…

諸々の言表を消化吸収したり、外部の諸テクストの言表を参照したり

「ちなみに、所与のテクスト組織はその空間の中に諸々の言表を消化吸収したり、あるいは、外部の諸テクスト(記号論的実践)の空間の中で諸々の言表を参照したりする。」 ジュリア・クリステヴァ『テクストとしての小説』谷口勇訳、国文社、1985年

イデオロギー素としてのテクストの概念 記号学の問題の一つ

「イデオロギー素としてのテクストの概念 記号学の問題の一つは、旧来の修辞学的なジャンル区分をテクストの類型学で置き換えることにある。言い換えれば、テクストのさまざまな組織を、これら組織の一部をなしていると同時に、これら組織も今度は逆にその一…

先行の、もしくは共時的な、多種の言表類型と関連づけることによって、

「…テクストとは、端的な情報を目指す伝達的な言葉(パロル)を、先行の、もしくは共時的な、多種の言表類型と関連づけることによって、言語(ラング)の秩序を配分し直す超-言語的装置である、と定義しておく。したがって、テクストは一種の生産性なのであ…

「ぼくはつねに真実を語る嘘つきだ」

Comprenne qui pourra :Je suis un mensonge qui dit toujours la vérité. Jean Cocteau,Le Paquet rouge 「わかる人にはわかってほしい、「ぼくはつねに真実を語る嘘つきだ」ということを。」

ナゾノ…

アジア人なのか西洋人なのか…

「日本人はいつでも自分たちは何者かと問い続けている。アジア人なのか西洋人なのか…」 ジョン・ダワー(インタビュー)

ヨシコの亡きがらは

「臭気は町に重たい層をなしていく ヨシコの亡きがらは 熱く 熱く ふたたび燃えた」 たかとう匡子『新編・ヨシコが燃えた』

唐十郎

「この人(中原中也)の詩と行状と死にざまを調べながら、私は、こりゃ詩人じゃない、もう一つ格が上の、病者だ、と思ったことがある」 唐十郎『特権的肉体論』

一品聖霊吉備津宮、うしとらみさきは恐ろしや

「一品聖霊吉備津宮、新宮本宮内の宮、隼人崎、北や南の神客人、うしとらみさきは恐ろしや」 『梁塵秘抄』

神よ、単一のヴィジョンと、ニュートンの眠りから

「神よ、単一のヴィジョンと、ニュートンの眠りから、 われらを守りたまえ!」 ウィリアム・ブレイク

ウィリアム・ブレイク

「神よ、単一のヴィジョンと、ニュートンの眠りから、われらを守りたまえ!」 ウィリアム・ブレイク

『バベル』

「いいえ。私は悪い人間じゃない。愚かなことをしただけ――」

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

「映像に翻訳はいらない。 なぜなら普遍的な人間の感情を引き起こすからだ。 映画とは限りなくエスペラントに近いものだ。」 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

分裂したこの国はどのように存続できるのか。

「分裂したこの国はどのように存続できるのか。カルウ゛ァン、ルター、再洗礼派の3つの異なった教えはバベル(混乱)の塔を築いていることにならないか。それらはたくさんの頭を持った一匹の怪物のようだ。教会の声はひとつなのに」 マルクス・ウ゛ァン・ヴァ…

ジョン・ガワー

「罪と結びつく企ては決して永続きしない。罪はきっと不和をもたらし、この世が衰退するときの兆しとなる」ジョン・ガワー

人間のすることは、もし(愛)がなかったなら、

「人間のすることは、もし(愛)がなかったなら、(愛)が人々を結び合わすものでなかったなら、すべてバベルの塔だ」 ゲーテ