2011-04-17 古井由吉氏は、文章全体が不安や不安定になっている まとめ 「古井由吉氏の一連の作品は、 「日常のリズム」についていけなくなった人間の 「ずれ」を克明にすくいとっています。 私たちが「なんとなく」感じている 「ずれ」や「違和感」を文章にしています。 (略) 古井氏は 「精神の遠近法が狂っている」 という状況を書くのがうまい作家です。 エッシャーのだまし絵のように、 文章全体が「不安」や「不安定」 そのものになっている。」福田和也 『福田和也の「文章教室」』講談社 2006 p.78-79