2008-09-23 自分の頭蓋骨の内側が見える。骨組が露出しているドーム型の天幕。 日本文学 「暗く湿った空と、眼の高さで溶け合っている、黒い海。海は空よりももっと暗い。堕落するエレベーターのような深い黒。眼をつぶってもまだ見えている底無しの黒。海が聞える。自分の頭蓋骨の内側が見える。骨組が露出しているドーム型の天幕。飛行船の内部にそっくりだ。」 安部公房『箱男』