中山眞彦

「いうまでもなく物語テキストは、語り手の言葉と作中人物の言葉によってつくられる。「物語られる世界は、作中人物の世界であり、語り手がそれを物語る」が、作中人物もまた「自分の思考、感情、行動を語り得る」。ゆえに「問題は、作中(・・)人物の言述をさらに語り手が物語る言述(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)として物語が構成されるゆえんの、独自の叙述手続きを知ることにある」・・・」
中山眞彦『物語構造論』