2013-04-15から1日間の記事一覧

休みない省察の眼を自らに向け冷酷にして誠実なメスを自らの内部に向けて切り刻む

「我々の理知をも感情をもひいては全存在を冷静な知性を凝らして観察し一応論理化することは相当至難なことである。教壇的な博識によつては及び難いことで、日頃休みない省察の眼を自らに向け冷酷にして誠実なメスを自らの内部に向けて切り刻むことがなくて…

ゆえに、念仏で地獄に落ちても後悔しないだろう

「(実は念仏が間違った信仰で)念仏をしたために地獄に落ちるという可能性が恐くないのか?」という問いに対して、「念仏が成仏の原因となるか地獄に堕ちる原因となるかは、私の考えが及ぶ所ではない」と答えた上で、「自分が念仏以外の修行によって成仏でき…

精緻に〈読む〉ことがそれだけでなにごとかであるような現在の哲学と批評の状況

「知的な資料をとりあつめ、傍におき、読みに読みこむ作業は〈考えること〉をたすけるだろうか。さかさまに、どんな資料や先だつ思考にもたよらず、素手のまんまで〈考えること〉の姿勢にはいったばあい〈考えること〉は貧弱になるのではないか。わたしたち…

終末から逆に照射された人間の障害・空洞・異種または同種交配の網の目である現在

「書物。それは紙のうえに印刷された文字の集積体でもなければ、ある著作者の観念の系譜が、言葉にあらわされたものでもない。それは表側の視線からみると、起源からやってくる人間の反復・霧散・逼迫の連続体であり、裏側の視線からみると、終末から逆に照…