2012-05-26から1日間の記事一覧

手をひっくり返して眺めて鬼気迫るなどとは

「自分の罪を考える、それが文学の中で本当の意味を持つのは、具体的な行為として倫理的に発展して表われるところにあるので手をひっくり返して眺めて鬼気迫るなどとはボーンという千万無量の鐘の思いと同じこと、海苔をひっくり返して焼いて、味がどうだと…

この点に冗談ごとどころではない剽窃の理論の、基礎がある

「かれ(ブレヒト)にとっては文学は、作品ではなくて装置であり、道具であって、高度化すればするほど変形や解体や転換の可能なものとなってゆく。偉大な規範的文学、とくに中国文学の考察からかれは、文学に提起される最高の要求が引用可能性であることを、…

批評は安直なお上品さから遠ざかれば遠ざかるど厳正なものになる

「批評という形式は、安直なお上品さから遠ざかれば遠ざかるほど、そしてある作品のまさにアクチュアルな局面に決然としてかかわってゆけばゆくほど、厳正なものになる。」ヴァルター・ベンヤミン 「ベルト・ブレヒト」 『暴力批判論』岩波文庫 1994