『誘惑』とは、おのがエクリチュールの夢なのだ

「『誘惑』とは、フローベールにとって、おのがエクリチュールの夢なのだという感じがする。つまり、エクリチュールがそうであってほしいと思われる何か[ー柔らかで、艶があって、自然な感じで、しっくりと文章の陶酔のなかに解けこんで、美しいー]しかもついに白日の形式(フォルム)にめざめるためには、エクリチュールがそれであることをやめなければならぬ何か。」

ミシェル・フーコー
「幻想の図書館」"La Bibliotheque fantastique"