本当に離れるためには、一度どっぷりつかることが必要である。

「本当に離れるためには、一度どっぷりつかることが必要である。このことは人間関係ばかりに限らない。趣味などにしても、一度どっぷりつかると、それと適当な距離をとれるようになる。中途半端なことをすると、「心残り」がするのである。(中略)幼少時に母親とうまく「どっぷり」体験をもった人は幸福である。」

河合隼雄
『こころの処方箋』新潮文庫 p.144-145