ぼくは量は変えないで、それを分 散させる。

「<余白>は、


実際には、重要な役目を担っており、


先ずおどろかす。


詩法がそれを余儀なくしたので、


抒情的なものであれ脚韻無視のものであれ、


詩句は、紙片の中程に、


凡そ三分の一占める程度に、


沈黙さながら空白が周りを取囲んでいる。


ぼくは量は変えないで、


それを分散させる。」

ステファヌ・マラルメ
『骰子一擲』序 思潮社 1991

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