その意味では日本文明というものが歴然と存在します
「わたしが考えている
文明というのは、
むしろフランスにおける
シビリザシオンにちかいもの
でございまして、
精神文明も物質文明も
両方ともふくんでおります。
歴史的連続体としての
文明をかんがえている。
そのなかには
人間そのものがふくまれております。
人間の組織、
人間をとりまく
さまざまな装置、
道路であるとか、建築であるとか、
都市・産業、そういうさまざまな装置群、
さらにそれを運営するとりきめ、
つまり制度ですね。
その全体をふくんだもの、
それの歴史的連続体が
文明だというふうに
かんがえております。
いいかえると、
人間、装置、制度、組織の全体で
つくっているシステムが
ひとつの文明である、
その意味では日本文明というものが
歴然と存在します。」