私たちはガダマーの哲学の歩みを紹介しようとした

「…私たちは


これらを一冊に纏めて、


そこにガダマーの哲学の


歩みを紹介しようとした。


いずれにせよこうした諸論文の


核を成すものは


『真理と方法』であったと言えよう。


真理の概念をめぐって


多面的・重層的に


歩みを進めるガダマーの思索の跡を、


ディルタイ以来の


伝統的な解釈学の系譜の


新しい解釈学的展開として、


しかも今日の哲学的な


大きな潮流の一つとして紹介し、


いくらかでも


一般的注目を喚起することが出来れば


幸いである。


ガダマーの哲学が


さらに本格的に紹介され、


消化されて行くことは、


第二次大戦後のドイツにおける


哲学の流れの全体的な理解のためにも


欠くことの出来ないものである


と確信する。」

斎藤博・近藤重明・玉井治「訳者あとがき」p.483
ハンス−ゲオルク・ガダマー『哲学・芸術・言語』未来社 1977

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