能楽には「型」と呼ばれるものがあります。「型」とは、

能楽には「型」と呼ばれるものがあります。「型」とは、身体の動きを記録するための表記上の単位です。ようするに、舞台上でおこなわれる振付に相当するものを「型」と呼んでいます。型にはそれぞれ名称があります。
カマエ、ハコビ、後ヘ下ル、左右、中左右、大左右、略左右、抱ヘ込扇、雲ノ扇、打込、立拝、サシ込ヒラキ、サシ、胸サシ、角取、シホリ、両シホリ、打合ハセ、拝、下ニ居ル、仏倒レ、安座、飛安座、宙返リ、拍子、飛返リ、ガッシなどで、すべてをあげると七○くらいありそうです。」
梅若猶彦『能楽への招待』岩波新書 p.92 2003