2008-07-20 兩側に戸口があつて、窓は只一つある。 森鴎外 「久保田の這入つた、小さい一間は、相對してゐる兩側に戸口があつて、窓は只一つある。その窓の前に粧飾のない卓が一つ置いてある。窓に向き合つた壁と、其兩翼になつてゐる處とに本箱がある。」 森鴎外『花子』37段落目