王維

渭城朝雨潤輕塵
客舎青青柳色新
勸君更盡一杯酒
西出陽関無故人

送元二使安西  王維
渭城の早朝の雨がちょうどよく軽く舞いあがる塵をしずめ、また旅館の前の柳の色も雨に洗われて、今朝はとりわけ新鮮に見える。渭城まで見送ってきたが、いよいよここで君とお別れだ。酒はもう十分だと言うかもしれないが、最後にもう一杯だけ飲みたまえ、これから西に旅して陽関を出たならば、共に杯をかわす親しい友人もいないだろう。