ビンスワンガー

「夢みる経験をその倫理的な内容から切り離すわけにわいかない」
「…それは、この経験が秘密の嗜好や口にするのもはばかられる欲望をあらわにし、本能の暗雲をすべて湧き立たせるからでもなければ、この経験が、カントにおける神のように「腎臓と心像を探る」力をもっているからでもない。それは、夢みる経験が自由の運動を、その真の意味において復原するものだからである」
ビンスワンガー『夢と実存』p.55