ジャック・デリダ

『フィネガンズ・ウェイク』、それは小さな何か。

「『フィネガンズ・ウェイク』、 それは 小さな何か〔子供〕である。 小さな何、 だろうか。 それは西欧文化の 小さな息子であり、 もっとも小さな孫である。 百科全書的・全周知性的で、 ユリシーズ的な、 いや、 ユリシーズ的であるより以上の 円環的的全…

あなたに向けて書くものが文学となるからには、

「私が あなたに向けて書くものが 文学となるからには、 私はもはや あなたに語りかけません。 それゆえ私は、 特に あなたに語りかけるように 私に命じる あの義務に背いているのです」ジャック・デリダ 『郵便絵葉書』Amazon最安値で出品中です。Amazon 古…

歴史の終焉についてのフクヤマのテーゼが、

「4,あなた自身が『マルクスの亡霊たち』のなかで、歴史の終焉についてのフクヤマのテーゼが、それが流布し始めるやいなや、あるいはそれ以前にもう、反駁されていることを見事に示しました。」トマス・アスホイヤーのデリダに対する質問よりジャック・デリ…

「世界秩序」が抱える十の傷口への苦しみそして同情

『マルクスの亡霊たち』原著pp.141-142で語られる「新たなインターナショナル」についてデリダはこう語る。「このインターナショナルは今日、『マルクスの亡霊たち』でわたしが列挙した「世界秩序」が抱える十の傷口への苦しみそして同情という姿をとります…

…毎日を左でありつづけることは、これはもう間違いなく、けっして容易なことではありません。

「…最小の公理です。左翼とは、未来を肯定し、変化する欲求であり、それも最大限可能な正義の方向に向かう変化の欲求です。(中略)…右翼はけっして変化や正義を、その活動の第一の原動力とすることも、その原理とすることもないということです。(中略)…左翼は…

神よ、そんなことをしないよう守りたまえ

「もし私がたった一つ脱構築の簡潔な、省略的な、経済的な、スローガンのような定義をしなければならないとしたら──神よ、そんなことをしないよう守りたまえ──、センテンスを作らずに一つならずの言語plus d'une langueと言うでしょう」ジャック・デリダ『記…

ジャック・デリダの「隠喩の退-引」

「…私は移動しているのだが、この[隠喩という]バス[autobus]に、その自働性ないし自動性[son automaticite ou son automobilite]に、ブレーキをかけるというか、それを停止させることができない。なんとかブレーキがかけるとしても、それは横滑り[走錨]させ…

【ジャック・デリダ】

【ジャック・デリダ】 Jacques Derrida,1930年7月15日 - 2004年10月8日没 アルジェリア出身のフランスのユダヤ系哲学者。ジャック・デリダ - Wikipediaデリダ派 - Wikipedia YouTube - デリダ YouTube - Jacques Derrida ... デリダのエクリチュール論とその…

やっぱヘーゲル これらの言葉は、すでに、つねに引用である、

「今日、われわれにとって、今、ここで、ヘーゲルなるものから残っているものはどうなのか? われわれにとって、今、ここで−これこそまさに彼なしでは以後考え得ずにいたにちがいないことだ。 われわれにとって、今、ここで−これらの言葉は、すでに、つねに…

哲学的な言説は暗黙のうちに 神

「すべての哲学的な言説は暗黙のうちに、「神」や「真理」といった概念が、透明で純粋な意味を現前させることを前提としている。その神話に対して、デリダは歴史上はじめて、言葉の根源を表す「文字」によって、あくまでも物質的、差異・反復的な思想を突き…

引用され、引用符に括られうる

「言表され書かれたすべての表徴の構造に属し、記号=言語学的なコミュニケーションのあらゆる地平の前段階ないし外部のエクリチュールにあるすべての表徴を構成する‥‥すべての記号は、言語的なものであれ非言語的なものであれ、言表されたものであれ書かれ…

テクストが巻き込まれることはありえなかった

「あらゆるテクストと同じように、少なくとも非検証(実質)的・力学的・非演繹的な方法では、“プラトン”のテクストがギリシャ語の体系を構成する世界に巻き込まれることはありえなかった」 ジャック・デリダ