2013-01-14から1日間の記事一覧

大正期の特色は、文学の文壇化で、昭和期のそれは社会化

「大正期の特色が、文学の文壇化(あるいは社会からの逸脱)であったのにたいして、昭和期のそれが社会化であることは云うまでもありませんが、両者の間のいまひとつの大きな違いは、前者が作家にとって意識的努力の結果であるのにたいし、後者はジャーナリズ…

ある理論の眼で日本の神聖を云うことさえ、大へんな空語

「ある理論の眼で日本の神聖を云うことさえ、すでに今日では日本人である私にとっては、大へんな空語と思われる。矢の放たれた瞬間は考慮や批判を超越する。その批判はその瞬間に成立した血の体系だけが描くのである。」保田与重郎 「木曾冠者」橋川文三も引…