ライフは考へるライフよりも見るライフである。

「ライフは考へるライフよりも見るライフである。聞くライフである。見る処から、聞くところから、いろいろな現象が、その意味を豊富にして行つた。眼さへあれば好い。眼がつぶれたら、耳さへあれば好い。耳も聞えなくなつたら、触つてゞもライフが知りたい。」

田山花袋
「子供と旅」