フクロウは黄昏時に飛ぶ、とヘーゲルは言っています。

「ミネルヴァのフクロウは黄昏時に飛ぶ、


ヘーゲルは言っています。


何かを理解すること、


それも、それまでの過程の必然的結果として目的論的に理解することは、


それを終わったあとから見ることなのです。


しかし、それは観念論的な倒錯ではないか。


本当は終わりのない過程を


そのつど終わったことにして考えているだけではないか。」

浅田彰「第2章 スラヴォイ・ジジェクとの対話」
『「歴史の終わり」と世紀末の世界』小学館 1994
p.36