「春琴抄」の佐助は、奇禍にあつた春琴の顔を見まい。

「「春琴抄」の佐助は、


奇禍にあつた春琴の顔を見まい。


また春琴も


佐助にだけは見られることを怖れてゐたゆゑに、


佐助は自ら眼に針を突き刺して


盲人となつた。」

角川源義「解説」

谷崎潤一郎春琴抄』角川文庫 昭和29年