上部構造の進化は基底の進化に遅れることを原則とする

唯物史観によれば、


上部構造の進化は


基底の進化に遅れることを原則とする。


殊に我国のように、


突如として隔段に進歩した


外来文化のために征服されたところに於いては、


甚だしく進化の段階を異にする


様々な社会群が雑然として併存する


という奇観を呈する場合が多い。」

大宅壮一
「文壇ギルドの解体期ー大正十五年に於ける我国ヂャーナリズムの一断面ー」