詩的言語は、「二重」になっているのである
「詩的言語は、
テクスト内部の空間においても、
もろもろのテクストからなる空間においても、
「二重」になっているのである。
0から2へと拡がっている。
すなわちこのパラグラムの領野には
「1」(定義、「真」)は存在しない。
ということは、
定義、規定、等号(「=」)、
そして能記-所記という
(階層のある)垂直区分を仮定する
記号の概念そのものといったものは、
詩的言語に適用されるわけにはゆかない、
ということを意味する。
詩的言語は、
無限に拡がる組み合わせであり、
結合なのであるから。」
ジュリア・クリステヴァ
『記号の解体学[セメイオチケ]〓』
せりか書房 1983 p.67