2009-10-15 その目を世阿弥は「離見の見」という言葉で表現。 まとめ 「…老境に達した世阿弥は 「花と、面白きと、珍しきと、 これ三つは同じ心なり」 とも言っている。 ここでは、アウラは 演者から発出するものというより、 観客に感受されるもの として捉えられている。 つまり、 よい能を最終的に実現するのは よい観客であり、 よい観客によい能を 実現させることのできる演者が よい演者ということになろう。 そのためには演者は 演者であると同時に、 観客として 自分の演技を見る目を 持たなければならない。 その目を世阿弥は 「離見の見」 という驚くべき言葉で 表現している。」高岡一弥・高橋睦郎・森田拾史郎『能』ピエ・ブックス p.87 2004