日本語のハ行音は、ファ・フィ・フ・フェ・フォ
「日本語のハ行音は、
古い時代には
両方の唇を近づけて発音する音
であったから、
ファ・フィ・フ・フェ・フォ
のように発音されていた。
骨(Fone)がアイヌ語で
ポネとなっているのは、
そうした事情を考えに入れると、
日本語とまったく一致する形
と見てよいだろう。
しかし、
アイヌ語には別にケウ(kew)という語があって、
今は合成語の中だけに使われている。
おそらく、これが、
骨を意味する古いアイヌ語であったらしい。
ちょうど、
肺の日本語フクフクシが亡びて
シナ語ハイによってとって代られたように、
アイヌ語ケウは、
日本語ホネによってとって代られ、
古い言葉は合成語の中だけに
残ったのである。」