辞典と名のつくものは、集めるのが大好きである
「私は
フランス語の辞書だけでなく、
およそ辞典と名のつくものは、
百科事典をも含めて、
それを集めるのが大好きであるが、
日本語の辞書でも、
古本屋などで
変わったものを見つけると、
乏しい財布の底をはたいて
それをかいこむことにしている。
そして暇があると、
それを開いて楽しむことにしている。
辞書というものは、
どっから開いても読めるし、
また、
どこで読むのをやめてもさしつかえない。
したがって忙しいときの
息ぬきに読むのに
最も最適だし、
逆に、
手持ちぶさたで困っているときには
これほど暇つぶしに好適な本はない。」