我々の学問の上にも永く爽快なる印象を遺そうとして

「昭和六年の回顧は、


我々の学問の上にも


永く爽快なる印象を


遺そうとしている。


何よりもありがたいのは、


気まぐれにしてまた


断片的なる今までの採集をもって


満足せず、


新たに系統立った観察と記録を


試みんとする計画が、


全国の各地に期せずして


現われて来たことである。


一国民俗学という名称は、


幾たびか


私が唱えんと欲して


躊躇していたところであるが、


もう今日となっては


大胆僭越と評せられる懸念なしに、


この名の新学問が


将来日本の土に


繁り栄えんことを、


祈念しまた


希望し得られるようである。」

柳田国男『食物と心臓』

子安宣邦『日本近代思想批判』岩波文庫現代 2003 エピグラフにて引用

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