生きている人間は多かれ少なかれ喜劇的である

「人生は、美しい人は若くして死ぬべきだし、そうでない人はできるだけ永生きすべきであろう。ところが九十五パーセントまでの人間はその役割をまちがえる。美人が八十何歳まで生きてしまったり、醜男が二十二歳で死んだりする。まことに人生はままならないもので、生きている人間は多かれ少なかれ喜劇的である。」

三島由紀夫
「ジェームス・ディーンの死」