紀元五四年、ネロが十七歳で即位したとき、

「『アポコロキュントシス』は、


紀元五四年、


ネロが十七歳で即位したとき、


少年のころからネロの


師傳であり


今や帝室の最高顧問になっていた


セネカが、


笑わせながらネロに


皇帝としてのクラウディウス


愚劣と残酷を風刺し、


「正しい王」のあり方


を示唆した


短い政治上のパンフレットである。」

国原吉之助「解題」
岩波文庫
ペトロニウス
『サテュリコン』より p.373