一六二六年四月の第一月曜日、
「一六二六年四月の第一月曜日、
『バラ物語』の作者が生まれた
マンの町は、
まるでユグノーが
第二のラ・ロシェルを築くために
襲撃してきたかのように、
まったくの混乱を呈していた。
多くの町民は、
女どもが泣きわめく子供を
ほったらかしにして
大通りのほうへ逃げるのを見て、
あわてて鎧を身に着けた。
そして
火縄銃や槍でから元気をつけて、
宿屋フラン・ムニエへとむかった。
宿屋の前には刻一刻、
続々と、
好奇心に駆られた
騒々しい連中がつめかけていた。」
アレクサンドル・デュマ
『三銃士』冒頭
ディーン・R・クーンツ『ベストセラー小説の書き方』朝日文庫 p.100 1996で引用