小説は「事件」の歴史にすぎない

「私にとって――小説とは「事件」の歴史にすぎないので――結末はその「事件」の終わりと思われるところにあるのだ。人生には最終的なものなどない。だから「事件」でさえも役者(関係者)たちの人生が関わっているうちは結末がないのだ」
フォード・マードックス・フォード「手紙によるエピローグ」