いきものの描写

蝶はもつれ合いながら、やがて国境の山より高く、

「ほどよく疲れたところで、 くるっと振り向きざま浴衣の尻からげして、 一散に駆け下りて来ると、 足もとから黄蝶が二羽飛び立った。 蝶はもつれ合いながら、 やがて国境の山より高く、 黄色が白くなってゆくにつれて、 遥かだった。」川端康成 『雪国』い…